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「三方良し」通信

笹谷秀光の「三方良し」通信。ビヨンドSDGS

2025年10月3日

皆様、笹谷秀光です。
今回は、ビヨンドSDGs2025です。

 

ビヨンドSDGsへ

 

2024年9月、国連「未来サミット」で2030年以降の新たな国際目標づくり、いわゆるビヨンドSDGs(ポストSDGs)の検討を2027年から始めることが決まりました。世界はすでに次の枠組みをめぐる競争に踏み出しています。気候危機や資源制約、格差、技術革新などの課題に向き合いながら、未来を選び取ろうとしているのです。

 

SDGsは単なる理念ではなく、17の目標・169のターゲット・232の指標を備えた包括的な国際共通言語です。TCFDやISSBなど多様な基準を受け止める「器」としても機能しており、世界が合意し活用してきました。採択から10年を経た今、SDGsは巨大な国際プラットフォームに成長しています。日本がこれを使いこなし、自国の知恵と実践を発信することは、国際的評価を高める大きなチャンスです。

 

この10年で日本の認知度は飛躍的に高まり、企業や自治体も実装経験を積みました。次は「知っている」から「使いこなす」段階へ進むことが求められます。政府だけでなく企業、自治体、教育、市民社会が一丸となり、的確な事例を世界へ届ける必要があります。特に企業は経済性と社会・環境価値を同時に追求する主体として、技術革新やビジネスを通じて持続可能な未来を具体化する推進力となります。

 

一方で日本には、国際発信の弱さ、挑戦を阻む組織文化、取り組みの面的広がり不足

という課題があります。これらは相互に影響し、国際的な存在感を高める妨げとなっています。

 

この連鎖を断ち切るには、優れた取り組みを束ねて戦略に昇華する体系力、国内の知恵を国際規範に変換する翻訳力、データに基づき物語を語る発信力を一体で高めることが不可欠です。高いSDGs認知度はこれらを加速させる追い風になります。

 

日本は、誠実さや地域の互助文化、現場を重んじる企業・自治体の粘り強さといった資質を備えています。さらに国際社会で注目される「ウェルビーイング」の価値観とも深く響き合います。今こそ、ビヨンドSDGs時代のルールメイカーとして世界に向けて積極的に行動するときです。

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