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「三方良し」通信

笹谷秀光の「三方良し」通信。SDGsで掲げる17の目標。なぜ1番目は「貧困をなくそう」なの?/イラスト図解で日本と世界がわかる! 親子で学ぶSDGs

2022年4月20日

 

 

 

 

04/18 15:00

ダ・ヴィンチより転載 https://article.auone.jp/detail/1/2/2/330_2_r_20220418_1650262935296587

 

SDGsで掲げる17の目標。なぜ1番目は「貧困をなくそう」なの?/イラスト図解で日本と世界がわかる! 親子で学ぶSDGs

 温暖化や異常気象、世界の貧困…私達が暮らす地球にはさまざまな問題があります。このまま事態が深刻化したら、未来はどうなってしまうのでしょうか。

 そんな問題を解決するため、国際連合(国連)が世界中の人々に向けて定めたミッションが「SDGs(持続可能な開発目標)」です。けれど、具体的にはなにをすればいいのか、きちんと説明できる人は意外と少ないかもしれません。

 『イラスト図解で日本と世界がわかる! 親子で学ぶSDGs』は、わかりやすい言葉でSDGsを解説した1冊。かわいいイラストもふんだんにあり、大人も子どもも楽しく学べます。地球の未来を守るため、親子で「世界を知る授業」に参加してみませんか?

 SDGsで定められた17の目標のうち、1番目にあるのは「貧困をなくそう」です。この目標が最初にある理由とは?

※本作品は笹谷秀光監修の書籍『イラスト図解で日本と世界がわかる! 親子で学ぶSDGs』から一部抜粋・編集しました

 

 

『イラスト図解で日本と世界がわかる! 親子で学ぶSDGs』(笹谷秀光:監修/日本文芸社)

地球を危機から救うための世界の約束
17の目標の内容をチェック

「貧困をなくそう」が最初にある理由って?

 危機にさらされている5つのP(連載第2回目参照)をよく理解したら、次はSDGsの17の目標の内容をくわしく見ていきましょう。

 1番目の目標は「貧困をなくそう」。なぜ、この目標が最初にあるのか、わかりますか? 貧困の状態になると、食べられず、医療や教育を受けられず、豊かな社会を目指すことなど、とうていできません。貧困はあらゆる問題の出発点なのです。

 17の目標を丸暗記するだけでは、意味がありません。それぞれの目標が立てられた理由や、目標達成のためにできることを考えて、自分なりに学ぶことが大切です。

169のターゲットとは?

17の目標それぞれには、具体的なゴールや対策などを示した、合計169の「ターゲット」があります。ターゲットは17の目標を達成するための具体的なやるべきことリストで、言うなればキーワード集からできていると考えるとわかりやすいでしょう。

 

 

目標1 貧困をなくそう

 

 

食べものや水、電気、住むところ、着るものなどが十分に得られず、とても貧しい暮らしをしている人が、世界にはたくさんいます。すべての問題の出発点となる貧困をなくすために、貧しい人や弱い立場にいる人たちを守れる仕組みを作っていかなければいけません。

 

 

目標2 飢餓をゼロに

飢餓とは、長いあいだ十分に食べられず、栄養不足になっている状態のこと。飢餓に苦しむ人たちが十分な食料を得ることができ、栄養状態がよくなることと、ずっと続けていける農業の方法を考えることが、解決のためのカギとなります。

 

 

目標3 すべての人に健康と福祉を

十分な医療が受けられずに亡くなる子ども、妊娠中や出産のときに亡くなるお母さんが、世界にはたくさんいます。新型コロナウイルスなどの感染症をなくし、それ以外の病気の予防や治療をすすめ、大切な命を救わなければいけません。交通事故を減らす、薬やワクチンの開発途上国への提供なども、目標にもりこまれています。

 

 

目標4 質の高い教育をみんなに

世界には、学校に通いたくても通えない子どもがいます。すべての子どもが質の高い教育を受け、読み書きや計算ができるような、社会の仕組み作りが必要です。大人も職業訓練を受けられるなど、持続可能な社会を作っていくことが大切です。

 

 

目標5 ジェンダー平等を実現しよう

女性だというだけで、差別や暴力を受けたり、子どものうちに結婚させられたりする例は、世界で後をたちません。性別に関係なく、だれもが権利を守られ、政治や経済、社会に参加できる世界を目指します。

 

 

目標6 安全な水とトイレを世界中に

家に水道やトイレがあることは、当たり前ではありません。草むらや遠くの共用トイレで、危険にさらされながら用を足す人たちが何億人もいるのです。環境を改善し、水の再利用や排水の処理などの技術を使えるよう、世界が協力しなければいけません。

 

 

目標7 エネルギーをみんなにそしてクリーンに

 

 

石油や石炭はかぎりある資源。二酸化炭素の排出も大きな問題です。2030年までに太陽光や風力などの再生可能エネルギーの割合を増やし、環境を守りながら、すべての人が持続可能なエネルギーを使える世界を目指します。

 

 

目標8 働きがいも経済成長も

 

 

みんなが働きがいのある仕事について、経済を成長させていく。それが理想的な社会です。男性も女性も平等に給料をもらい、若い人たちが仕事につくための機会を増やし、子どもの労働をなくさなければなりません。経済成長によって環境を悪化させない取り組みも大切です。

 

 

目標9 産業と技術革新の基盤をつくろう

道路、鉄道、上下水道など、安心・安全なくらしに欠かせない施設をインフラといいます。すべての国、すべての地域にしっかりとしたインフラを作り、産業化をすすめていきます。研究や開発にたずさわる人、政府、会社をサポートし、新しい技術やアイデアを生み出すことも、目標のひとつです。

 

 

目標10 人や国の不平等をなくそう

世界には、とてつもない資産を持つわずかなお金持ちと多くの貧しい人が存在します。こうした格差や、国同士の不平等、国の中での不平等、さまざまな差別をなくし、だれもが平等なチャンスを得られる社会にしなければいけません。

 

 

目標11 住み続けられるまちづくりを

すべての人に安全で住みやすい家、安全な交通手段を安く提供し、ずっと住み続けられるまちづくりを目指します。貴重な文化遺産や自然遺産の保護、環境保全、災害対策も大きな課題です。

 

 

目標12 つくる責任つかう責任

 

 

世界中にあふれているごみの中には、まだ使えるもの、食べられるものもたくさんふくまれています。作る人も使う人も、むだなごみが出ないように努力し、資源をむだにしない工夫も大切です。

 

 

目標13 気候変動に具体的な対策を

世界の年間平均気温は上昇し続けています。環境省によると、とくに日本は気温上昇のペースが速く、夏の猛暑日も増える一方です。気候に関係する災害にそなえるのはもちろん、みんなで気候変動のスピードをおさえるための行動をとることが重要です。

 

 

目標14 海の豊かさを守ろう

人間の活動によって、海の生態系は大きくくずれています。プラスチックごみを減らす、魚をとりすぎない、養殖と開発の持続的な管理などによって、海と海洋資源を守っていかなければなりません。

 

 

目標15 陸の豊かさも守ろう

人間の生活が豊かになった一方で、自然は大きく失われ、絶滅の危機にある動植物も少なくありません。自然を守り、生物を保護して、生態系とそれがもたらす自然の恵みを回復させ、正しく利用していくことが大切です。

 

 

目標16 平和と公正をすべての人に

 

 

暴力はにくしみと悲しみしか生みません。すべての暴力をなくし、法律のもとで争いが解決される世界にすること。すべての人が参加できる社会をつくり、基本的な自由が守られるようにすること。これらの課題に、全世界で取り組んでいます。

 

 

目標17 パートナーシップで目標を達成しよう

SDGsはとても難しいミッションです。世界の国々、企業、地域、家庭、そしてひとりひとりが協力し合い、取り組んでいかなければなりません。とくに開発途上国に対しては、資金や技術の面でサポートし、ともにSDGsの達成を目指します。

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