笹谷秀光 公式サイト | 発信型三方良し

「三方良し」通信

笹谷秀光の「三方良し」通信。幻冬舎ゴールドオンライン[連載]大人もチャレンジ!「ニッポンのSDGs」を楽しく学ぶQ&A

2022年11月7日

 

〇笹谷秀光 公式サイト:https://csrsdg.com

書籍

大人が本当に答えられない!? ニッポンのSDGsなぜなにクイズ図鑑

『大人が本当に答えられない!? ニッポンのSDGsなぜなにクイズ図鑑』

監修:笹谷 秀光

現在、世界的に注目されている「SDGs(持続可能な開発目標)」をイラスト入りクイズで学べるSDGsの小学生向け入門書。 前作『大人も知らない!? SDGsなぜなにクイズ図鑑』に比べて、日本の問題を多く取り上げた「SDGSニッポン編」です。 すごろくや自分で書き込むことができるアクションノートなど、家族や友達とも楽しめる仕掛けも盛りだくさん。 SDGsを楽しく学びながら、より良い未来のために自分たちで考えるきっかけを与えてくれる一冊です。

 

 

幻冬舎オンラインより転載。

https://gentosha-go.com/articles/-/46297

連載
大人もチャレンジ!「ニッポンのSDGs」を楽しく学ぶQ&A【第1回】

ジリジリ下がり続ける「日本の食料自給率」に危機感

ジリジリ下がり続ける「日本の食料自給率」に危機感

昨今よく耳にする「SDGs」という言葉。2020年以降、文部科学省が新学習指導要領に「SDGs」を盛り込んだことで、中学入試にも頻出するなど、話題が集中しています。小学生には難易度が高い学習項目「SDGs」を大人はどの程度理解できているでしょうか? ※本記事は、千葉商科大学教授・笹谷秀光監修の『大人が本当に答えられない!? ニッポンのSDGsなぜなにクイズ図鑑』(宝島社)より抜粋・再編集したものです。

 

 1965年頃は、70%以上の食料を国内生産していたが…

 【Q】 

 

日本で食べられる食料のうち国産のものは何%?

①27%  ②38%  ③47%

 

お店にさまざまな食べ物が並ぶ日本では、食料に関する問題は、どこか他人事のように映るかもしれません。しかし、見えにくくなっているだけで、実際は改善すべき食料問題があります。

 

そのひとつが「食料自給率」の低さです。「食料自給率」とは、国内で生産される食料の割合。日本は全体の38%が国内で生産されています。では、残りの62%はどうしているのかといえば、外国からの輸入でまかなわれています。

 

50年以上前の1965年頃、70%以上の食料を国内で生産していました。その後、食料自給率は徐々に下がり、1990年代には半分以上を輸入に頼るようになったのです。もし、災害や戦争などで外国から輸入できなくなれば、日本の食料事情は一気に悪化してしまうでしょう。安定的に食料を確保するには食料自給率を上げることが大切なのです。

 

※熱供給ベース 出典:農林水産省調査(令和3年度)
日本の食料自給率推移※熱供給量ベース
出典:農林水産省調査(令和3年度)
 

 

※2021年度(概算) 出典:農林水産省調査(令和3年度)
日本の品目別自給率※2021年度(概算)
出典:農林水産省調査(令和3年度)

 


 【A】 

 

②38%

 

~関連するSDGsの目標~

2 飢餓をゼロに

 

作っても、廃棄しても…多くのCO2が排出される衣服

 【Q】 

 

日本で1年間に捨てられる洋服は4tトラック何台分?

①2万台分  ②10万台分  ③12万台分

 

日本では、1年間で約79万トンの衣服が処分されています。そのうち、リサイクルや再利用に回されず、ごみとして焼却処分されてしまう衣服は約63%にのぼります。数でいうと、29億着が作られ、そのうち15億着が捨てられているのです。これは、4tトラック12万台分にのぼります。衣服を作るだけでも多くの二酸化炭素が排出されるため、環境にも大きな影響をおよぼします。

 

こうした問題の原因は、アパレル業界でこれまで行われてきた大量生産・大量消費だけではありません。買う人の「服は使い捨て」という考え方も、ごみを増やす原因になっているのです。

 

ごみを減らすには、日ごろから長く着られる服を買ったり、服を捨てたあとの影響を考えたりすることが大切です。また、リサイクルや寄付の活用もSDGsへの貢献につながります。

 

たとえば、あるファッションブランドは、自分たちの服を回収して新しい服にリサイクルしたり、難民キャンプや被災地に届けたりする取り組みを行っているのです。

 

流行が過ぎ去ると、まだ着られるうちから捨ててしまうような洋服の買い方や使い方をしっかり見直すようにしましょう。

 

 

 

 【A】 

 

③12万台分

 

~関連するSDGsの目標~

12 つくる責任 つかう責任

 

 

 

笹谷 秀光
千葉商科大学教授 博士(政策研究)

 

 

 著者紹介

笹谷 秀光

千葉商科大学教授 博士(政策研究)

1976年、東京大学法学部卒業。77年に農林省(現農林水産省)入省。2005年に環境省大臣官房審議官、06年に農林水産省大臣官房審議官、07年に関東森林管理局長を経て08年に退官。同年、株式会社伊藤園に入社。取締役などを経て19年4月に退職。2020年4月より千葉商科大学教授。

日本経営倫理学会理事、グローバルビジネス学会理事、日本パブリックリレーションズ学会理事、特定非営利活動法人サステナビリティ日本フォーラム理事、宮崎県小林市「こばやしPR大使」、文部科学省「青少年の体験活動推進企業表彰」審査委員、未来まちづくりフォーラム実行委員長、日本光電工業株式会社社外取締役、PwC Japanグループ顧問。

主な著書に『Q&A SDGs経営』(日本経済新聞出版)、『大人も知らない!? SDGsなぜなにクイズ図鑑』『SDGs見るだけノート』(ともに監修・宝島社)、『3ステップで学ぶ自治体SDGs』全3巻(ぎょうせい)など。企業や自治体などでSDGsに関するコンサルタント、アドバイザー、講演・研修講師として幅広く活躍中。

お問い合わせ
通信講座お申し込み